出典元:photoAC
こんにちはSMOKERです。
私には、昔ながらの「大衆食堂」には、深い思いれがあります。
夜勤明けに、朝の5時から開いていた「大衆食堂」に良く通っていたことを覚えています。
古い建物に、お爺さんとお婆さんが2人で切り盛りしていた食堂に、独身時代、家族のように接してくれ、温かい店の雰囲気にほぼ毎日通っていたことを思い出します。
今の時代、冷蔵のショーケースに一品・一品並べられた焼き魚や炒め物、大皿にまとめられた煮物やポテトサラダなど「お袋の味」を提供する食堂は、姿を消しつつあります。
そんな時代に、85歳になる「田中はつゑ」さん。通称「はっちゃん」は、群馬は桐生市で食堂を続けています。
昔自分が通った食堂とリンクしてしまった私は、どうしても気になり「はっちゃんショップ」について調べてみました。
はっちゃんショップの場所や食堂のはじまり。
はっちゃんショップ(食堂)
住所:群馬県桐生市相生町2-1024-3
営業時間は11時30分から15時と短め、それ以前に料理が無くなってしまったら終了。
お店の休み:日曜・祝日
駐車場:5台分「かんちゃんち」に駐車場10台
席数:約28席から31席(少し曖昧)
予算はワンコインの500円からで、しかも遠方から来たお客さんは半額(以前は無料)。
未就学児は無料。
若干、ボランティアのような営業形態ではありますが、食堂として経営してます。
もともとは、パチンコの機会を作る会社に勤めていた、田中はつゑさんは、62歳の時に会社が潰れてしまい、年齢の事もあって働くところがなく困っていた。
ある時、むかし、魚屋さんで煮物などを売っていた事を思い出し、色々な所に作ったお惣菜を売りだした事から始まります。
後に、お客さんから「ご飯とみそ汁があれば食堂が出来るよ」との声に、自転車置き場のボロ屋に、トイレや台所を作り、今の「はっちゃんショップ」が誕生しました。
なんともアグレッシブな行動力と、はっちゃんさんの人柄でなければ、出来ない事が伺えます。
また、「歳をとりすぎた」「体力がないから」などの理由に、言い訳から入る中高年に、希望が持てる、そして、年老いてからでもやり直す事が出来る「勇気」を与えてくれる人物ではないでしょうか!
田中はつゑさんの現在は?
朝の仕込みは6時から始まり、店の台所に来たら「今日もやるぞー」と大声を出してから一日が始まる。
店内の長テーブルに日替わりで約15種類のおかずを大皿に豪快に入れ、提供されている。
お客さんに声を掛けながら、店内をせわしなく動き回るはっちゃんさんは、寒い冬でも素足に下駄がトレードマーク。仕込みから営業中はずっと立ちっぱなしのパワフルさは、今の80代になっても変わらない。
以前から、糖尿のケがあるのと、少し血圧が高いくらいで、足腰の不自由は2020年の現在でも何の問題もないという超人さ!
自分の幸せは、人の何分の一かを頂くもの、人を泣かせれば、泣かされる。人をよろこばせれば、自分にも喜びがある。
はっちゃんさんが言った、何とも言い難い、年の功と経験から出ている名言!
正しくその言葉の通りかと思います。社会に出てしまうと、このような考え方が日に日に薄れていくような感覚になるのは、誰しもあるのではないでしょうか?
もう一度、この言葉を旨に今後の生活に、私も含め生活していけるようして頂ければ幸いです。
赤字続きの営業
食堂の値段はオープン当初から変わらずの「500円」。
値段を上げようとは考えたことがないそうです。小学校6年生までは無料で提供するなど、経営者にしてみれば、商売をする気があるのか?と批判が出そうなほど、キップの良さが売りの「はっちゃんショップ」。
それも、はっちゃんさんが「わざわざ来てくださった」と言ったように、常にお客様に対して感謝の気持ちを忘れないという気持ちの表れかと思います。
みんなが喜んでくれたらそれで良い、死ぬまでお金を残さなくてもいいし、自分が楽しい人生とは、沢山の人達が喜んでくれる事。
自分の信念を貫く姿と、神様・仏様のような信条に、今の人達に足りない部分を痛感させられるのは私だけではないはずです。
当然店の経営は、赤字続き・・・・はっちゃんさんはその赤字を、自分の生活に使うはずの遺族年金で補填しながら営業を続けています。
本来の商売とは、お金儲けのためではなく、沢山の人に笑顔を与える事が本質のように感じます。昔は、物と物を交換するところから始まり、心と心をつなぐのも商いの良い所だったのかもしれません(あくまでも私の考えです)。
閉店の可能性は?
実際に閉店をするといった事が、2015年にあったようです。
はっちゃんさんの直筆の張り紙に、肉体的の限界を感じ「はっちゃんショップ」を閉店致します。との案内もあったようですが、結局はお店を再開し、いつ閉店するかは本人しだいの様子です。
まとめ
冒頭で書いたように、私にも行きつけの食堂がありました。
仕事の関係で、3年ほどその食堂に行く機会が無く、久しぶりに訪れた時に、当時の良くしてもらった、店主のお爺さんと、お婆さんはおられず、若い店主になっていました。
店主にたずねた所、息子さんとの事で、店の奥から当時のお婆さんが出て来てくれました。
久しぶりの再会に、お婆さんが「元気だったかい」と涙してくれた事を思い出します。
本当に「はっちゃんショップ」のような人情味のあるお店を残して行きたいと、心から思い紹介させて頂きました。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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