こんにちはSMOKERです。
お祭りや屋台には欠かすことの出来ない「提灯(ちょうちん)」。
赤・青・緑や大小様々な色や形で私達の目を楽しませててくれる事は勿論、落ち着いたシンプルなものには、心を癒やしてくれるものもあるのではないでしょうか。
本来であれば、光源として(現在の懐中電灯)の利用方法ではありますが、今ではインテリアとしての役割の方が多いように感じます。
さて、そんな「提灯」ではありますが、日本の「提灯」の三大産地があるのはご存知でしょうか?
岐阜の「岐阜提灯」福岡の「八女提灯」そして、江戸時代の水戸藩から続く「水府提灯」であります。
そんな古くから続く「水府提灯」を作る職人に、フランスから移住され弟子入りされた方がおられるのです。
職人不足に悩まされる伝統工芸品に、とても心温まりますよね!
では、茨城県那珂市の「水府提灯」やその職人「飯島實(いいじまみのる)」さんや「ジェフ・ラッジ」さんに迫ってみます。
飯島實さんの人物像。
引用:https://www.city.naka.lg.jp/iinakakurashi/page/dir000002.html
昭和40年代から工房を始められ、「水府提灯」の職人歴30年以上の「飯島實」さんでありますが、主に東京の問屋さんから、注目を受けて色々な種類の「水府提灯」を作られています。
お寺や神社で使用するものから、お祭りで使う特大なものまで制作されています。
おじさん達でいえば「赤ちょうちん」を思い浮かべる人が多いのかもしれませんが、最近では「赤ちょうちん」が目印の飲み屋さんも減っているような気がしますよね。
ジェフ・ラッジさんの人物像。
イギリス人の父親とドイツ人の母親を持つ「ジェフ・ラッジ」さんでありますが、生まれはスイスのフランス育ちということで、様々な国の文化に触れてきた方でもあります。
その経緯もあり、世界各国を旅して来たといいます。2002年にワーキングホリデーでニュージーランドを訪れた際に、たまたま「飯島實」さんの娘さんと出会いご結婚されたのだそうです。
その後、奥さんの住む茨城県那珂市に移り住む事となったいいます。
「ジェフ・ラッジ」さんの最初の日本のイメージは、生魚でごはんを食べているのが普通だと思っており、食べられるものがあるかどうか?だったのだそうです。
日本人が抱く、インド人はカレーしか食べないといった感じでしょうか?海外の方からの日本の印象を聞くと面白いですよね。
茨城県那珂市に移り住んだ「ジェフ・ラッジ」さんではありますが、元々は「水府提灯」の職人になるとは考えていなかったようで、ペンション経営などを考えていたそうです。
しかし、提灯を作る職人が少なくなっていると聞き、中学校の英語講師をしながら、「飯島實」さんに「提灯」作りを教わるようになりました。
「飯島實」さんが1代で築き上げた工房を、2代目として引き継いでいくそうです。
イタリア人の「琵琶修復師」最後の職人が伝統技術を残す。
水府提灯とは?
水戸の伝統があふれてる(*´-`)
📷R1.8.3#水戸黄門まつり#黄門まつり#提灯行列 #水府提灯 #大工町舞方#水戸 pic.twitter.com/SjdAKiQaIl— みきてぃ (@mk_his) August 3, 2019
江戸時代に水戸藩の産業振興として生まれたのが「水府提灯」なんだそうです。
始めは、下級武士の内職として作られていた「水府提灯」は、水に強い丈夫な「西ノ内紙」や良質な竹を利用し、独自の「一本掛け」の手法で作られています。
水戸藩といえば「水戸光圀公(徳川光圀)」で「水戸黄門」としても有名ですよね!
もしかして「黄門さま」が指示を出していたのかもしれません・・。
飯島實さんとジェフさんの工房。
引用:https://www.city.naka.lg.jp/iinakakurashi/page/dir000002.html
親子2代で切り盛りする工房「飯島工作所」は、現代の住宅や商業施設などにマッチする「提灯」の技を活かした照明作りや、伝統の「提灯」にステンドグラスを取り入れるなどして、2人で新しい「水府提灯」の在り方に挑戦されています。
《飯島工作所》
住所:茨城県那珂市中台261-2
電話:029-298-6120
いかがだったでしょうか。
職人不足に悩まされている伝統工芸品に海外の方であっても引き継いでくれるのは素晴らしいですよね!
これからの日本の文化が、どう変わっていくのかも楽しみでもあります。良い部分を残しつつ時代に沿った工芸品を作り続けて欲しいと願います。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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