こんにちはSMOKERです。
石川県の真ん中に位置する「金沢」。
加賀百万石の城下町としても名の知れた地でもありますよね。
加賀友禅・九谷焼・金沢漆・金箔など伝統工芸が盛んな町でもあり、今も受け継がれる工芸を堪能できる街でもあります。
現在では、「金沢駅」や「金沢21世紀美術館」などの最先端の現代アートでも注目を集め、新旧共存する街として世界からも一目置かれています。
そんな金沢に根を下ろし、最先端のデジタル技術と工芸のアナログ技術を掛け合わせた「未来工芸」で、ものづくりを手掛ける「上町達也(うえまちたつや)」さんが気になりました。
では「未来工芸」や「上町達也」さんとはどんな方なんでしょうか。
上町達也さんの人物像。
massmedian社が発信する連載”advanced”にてseccaの活動を紹介していただきました。 本連載の聞き手は下浜臨太郎さん 電通で広告デザイナーとして活躍しながら「のらもじ発見プロジェクト」などメディアアートとしても評価される…
secca inc.さんの投稿 2019年11月5日火曜日
出身:岐阜県。
学歴:金沢美術工芸大学。
大学卒業後に「ニコン」に入社し、カメラや顕微鏡などのデザインをしていたという「上町達也」さん。
使う側の人の事を考え機能とデザインを熟慮し丁寧に作り込んだ製品も、1年もすれば型落ちとなりクリエイティブそのものが消費されていく事に戸惑いを感じていたそうです。
悶々と考えている最中に、東日本大震災に見舞われて、ものづくりが今後どのように社会と関わっていくべきなのか?と突き詰めて考える事で、起業することを意識したと言います。
メーカーの本来の役割は、「自分たちにしか生み出せない、世の中をより良くする価値を造形すること」であると考え、「柳井友一」さん、「宮田人司」さんと3人で「secca」を創業されたそうです。
金沢で起業したきっかけは、積み上げた文化を守るのではなく、育てながら常に進化を求める気質が広く浸透していて、魅力的な人とその結果生まれた魅力的なもの、またそれらに魅了された意識の高い人が集まる街と感じていた事からと言います。
起業するなら都市部でと考えがちではありますが、「上町達也」さん達の違った視点での考え方の表れでしょうね。近年では、コロナの影響から都市部での仕事にこだわらない仕事の仕方が注目されていますが、それ以前に地方に拠点を置く先見の見方が出来る方なのでしょうね!
今後更なる企業として成長されていくのではないでしょうか。考え方ひとつでガラリと変わるビジネスは難しいながらも面白くもあります。
未来工芸とは?
secca inc.が提案する「Landscape ware」シリーズは、料理人と共にセッションを楽しむ「挑戦状」です。
料理と一緒に、器にも高さがあるとより盛り付けにも立体感がでる。色々な試行錯誤の中で構想が形になり、新たな料理人へのキャンパスになっていきました。 pic.twitter.com/r1bP7FJo2J— secca inc. (@secca_inc) May 13, 2020
上町達也さんは、工業デザインで養ったデザインスキルをベースに、3DCADや3Dプリンターといった最先端のデジタル技術と、金沢の街で培われた工芸のアナログ技術をかけ合わせて、新たなもの作りの価値を生み出そうとしています。
3DCADで設計をし、3Dプリンターで出力した生地に、職人の手でつくられた、漆塗りや金箔など金沢ゆかりの仕上げを施した器などの作成を行なっております。
まさに昔ながらの伝統工芸と現代の技術を織り交ぜた作品を生み出しています。
未来の技術と伝統工芸で「未来工芸」となるのですね!過去・未来が重なり合う事に面白さが増す事に価値があります。
伝統的な技法「金継ぎ」。昔ながらの修復技法。
上町達也さんは飲食店を経営?
secca inc.さんの投稿 2015年4月27日月曜日
上町達也さんは、「secca」を立ち上げて、まずはじめにハヤシライス専門店「涎屋」から手掛けたそうです。
伝統的な技術から最先端の技術を掛け合わせたものづくりをするクリエイター集団「secca」のはずなのに飲食店と思われるはずですよね。
理由としては、当たり前に存在するものを受け取ったり、消費する感覚が希薄になってきた時代背景からだそうです。
母親が手料理している背中を眺める時間、食べる事の中で価値を受け取る体験など、食に関わる人達の想いをクリエイターとして伝えてみたかったそうです。
ハヤシライスは「上町達也」さんが作り、器は「柳井友一」さんがデザインするなど、ものづくりとしては、なんら変わりはないですよね。
食事をするにも、伝統工芸の器や箸、グラスや茶器など必ずものづくりから始まるものばかり、「上町達也」さんのクリエイターとしての視点はとても面白味があります。
現在は、「涎屋」は閉めて、ものづくりの立場に集中し、料理人と協業する形で食に貢献をされています。
株式会社「雪花」の所在地。
2013年に設立した「secca」が注目されるようになったのは、独特な形状の器やオブジェだそうです。
波打ったような曲線や、しっくり手に馴染む感触など見た目だけでなく機能性も豊かな皿や器なども作成されています。
量産型ではなく、孫の代まで続くものづくりにごだわりを持っています。
secca.inc 株式会社「雪花」。
住所:石川県金沢市昭和町12-6 6F
設立:2013年8月
事業内容:デザイン受託、自社製品の製造・販売
web:http://secca.co.jp/
いかがだったでしょうか。
伝統の技術と最先端の技術を掛け合わせる発想の「上町達也」さんのクリエイターとしての考え方。
それをひとつひとつ形にしていく、面白さがあります。
食・音・空間など今と昔を混じり合わせた新しい創造は今後もっと色々な分野に浸透していくのではないでしょうか。
またひとつ勉強させて頂いた事に「上町達也」さん感謝していくと共に、新たなものを更に生み出して欲しいと願います。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
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